TransferWiseのボーダレス口座

こんにちは、リトアニア(Lithuania)の首都ヴィリニュス(Vilnius)の大学に留学しながら、現地のブロックチェーン関連のフィンテック企業で働いているKazuyuki Shimadaです。

リトアニアを含め海外で生活する際には現地通貨に対応したの銀行口座が必要になる場面も多いと思います。

例えば、海外勤務の場合、給料の振り込み口座が必要となります。他にも海外での支払いは基本日本のデビットカードやクレジットカードで対応は可能ですが、現金振込を行う際には海外口座を持っておくと便利です。

以前TransferWise(トランスファーワイズ)について紹介した際に日本から海外へ振り込む方法をお伝えしましたが、それが頻繁になるとその手数料も増えていきます。

その際にやはり、現地の通貨から現地の通貨という具合に同じ通貨間でやり取りできる手段として、現地の銀行口座を開設したり、現地通貨に対応したの銀行口座が必要になってきます。

海外(現地)の銀行口座

海外で銀行口座を作ると言っても簡単には作ることができません。これは国により異なります。

national ID card

リトアニアの場合、リトアニアはEUに所属しています。そしてEUの国民は、日本でいうマイナンバーカードの存在であるEUのnational ID cardを保有しています(EUでも発行している国としていない国、強制の国と任意の国があります)。そして銀行口座をスムーズに開設するにはこのカードが必要となります。

こちらはドイツのnational ID cardです。

*画像の出典元: Wikipedia

しかし、このカードは日本から学生ビザで入国した者はビザがあっても保有することができません。当然旅行者も。就労の場合はEUブルーカードというものを申請して保有することができるとnational ID cardの代わりとなります。就労の場合でもEUブルーカードを取得するためには条件があるそうです。

リトアニアの場合、16歳以上は10年、16歳未満は5年という有効期限でこのnational ID cardを保有することとなります。

口座開設手数料と口座維持手数料

リトアニアの場合、銀行口座を作る際にはまずnational ID cardを提示します。このカードを保有しているとリトアニア国内にある有名SEBとSwedbankとŠiaulių bankasの3社の銀行では無料で口座開設をおこなうことができます。そして毎月の口座維持手数料はSEBですと0.7ユーロ(70セント)です。

しかしnational ID cardがない場合は、例えばSEBですと口座開設をおこなうための費用として200ユーロ、毎月の口座維持手数料は10ユーロ必要となります。

以下に3社の手数料をまとめます。わかりやすいように居住者であってもnational ID cardやEUブルーカードを保有していない者をこの場合、非居住者と分類しております。

SEB(手数料) Swedbank(手数料) Šiaulių bankas(手数料)
口座開設(居住者) 0 0 0
口座開設(非居住者) 200ユーロ 200ユーロ 50ユーロ
口座維持(居住者) 0.7ユーロ 0.7ユーロ 0.6ユーロ
口座維持(非居住者) 10ユーロ 1ユーロ 0.6ユーロ

上記の表はあくまで個人で調べたもので一部正確性に欠ける可能性があるのでお作りの際はご自身でお調べになって作成してください。

その他でいうと、例えばカードにデビットカード機能を付ける際にはŠiaulių bankasを例に挙げると、居住者は無料、非居住者は25.2ユーロの作成手数料が別途必要になります。

海外の銀行口座開設の難しさと解決方法

このように銀行口座一つ作るにしてもnational ID cardがない場合は、お金を預けるといった目的であるのにも関わらず費用もかかり、本末転倒となりえます。

また日本とは違い、海外では口座維持手数料が必要なのは当たり前であり、口座を持っているだけで少額ではありますが費用がかかるので、日本のように複数口座を作る場合は注意が必要です。

そこで今回口座開設手数料がかからずに、また口座維持手数料もかからない。そしてnational ID cardがなくても居住を証明さえすればユーロ圏に口座を開設できる方法を紹介します。

TransferWise(トランスファーワイズ)

TransferWise(トランスファーワイズ)はリトアニアと同じバルト3国のうちの一つエストニア出身者がロンドンで立ち上げたサービスです。エストニアが発祥の企業であるSkypeの第一号社員だったエストニア出身のTaavet Hinrikus氏が、エストニアからロンドンに移住した時に、Skype(エストニア)で受け取った給料(ユーロ)をロンドンで受け取る(ポンド)際にする国際送金時にあまりにも不便でそれを解消したいと思ったのがTransferWise創業のきっかけだそうです。

TransferWise(トランスファーワイズ)の仕組みについて知りたいという方は、動画を見てもらったほうが早いと思うので下記の動画をご覧ください。

こちら以前に紹介した冒頭と同じなので、より詳しいことは以前の記事を御覧ください。

今回はその先のボーダレス口座について紹介します。

ボーダレス口座

TransferWise(トランスファーワイズ)のボーダレス口座は、世界中に現地通貨口座を保有するようなものです。ボーダレス口座を利用すると、40以上の通貨で資金を保管することができ、必要な時にいつでも本当の為替レート(仲値)で両替をすることが出来ます。※現在日本居住者はボーダレス口座のサービスを開始しておらず、ご利用いただけません。

TransferWiseデビットMastercardや個人口座番号、またUSD、GBP、EUR、AUDの4通貨については、銀行口座番号と銀行コードを取得することが出来ます。

簡単に言うと現地通貨の銀行口座(厳密に言うと銀行口座ではない)を持つようなもので、私の場合、EUの口座番号を取得することができ、いつでも通貨のユーロのやり取りが可能となります。

すなわち、前述した給料の受け取りも可能ですし、毎月の家賃等の振り込みも可能となります。また通貨ユーロの口座となりユーロ同士のやり取りとなるので、以前の記事でTransferWiseを使い安い手数料で日本から海外に振り込む方法を紹介しましたが、当然それよりも早く安くおこなうことが可能です。

ボーダレス口座で受け取り可能な通貨

2018年11月現在、以下の4通貨においては、第三者からの資金の受け取りが可能です。

  • オーストラリアにある全ての銀行から、AUDの受け取り。
  • 全てのユーロ建ての銀行口座から、EURの受け取り。
  • 英国(イギリス)にある全ての銀行から、GBPの受け取り。
  • 米国(アメリカ)にある全ての銀行から、USDの受け取り。

これによりユーロ圏で給料等の振り込みにより銀行口座が必要で、でも現地で銀行口座が開設できない、または開設するためには多額の手数料がかかるといった場合に代替手段としての口座を開設することが可能となります。

ボーダレス口座の作成手数料

海外で銀行口座を作る際には場合により多額の手数料が必要となり、前述したようにリトアニアでは口座を開設するだけで銀行により200ユーロも手数料がかかります。

TransferWise(トランスファーワイズ)のボーダレス口座の場合、口座の開設手数料は無料です。

ボーダレス口座の維持手数料

海外では銀行口座を維持するだけで毎月手数料が必要となる場合も多いです。前述したようにリトアニアでは銀行によりその手数料は異なりますが、銀行により毎月10ユーロも維持手数料がかかります。

TransferWise(トランスファーワイズ)のボーダレス口座の場合、口座の維持手数料は無料です。

ボーダレス口座からの送金手数料

例えばボーダレス口座でユーロを保有しています。その口座から同じユーロの口座に送金する場合はどのくらいの手数料が必要でしょうか?私の場合、毎月家賃を振り込む必要があるので毎月の振り込み手数料も安いほうが助かります。

TransferWise(トランスファーワイズ)のボーダレス口座の場合、ユーロの送金手数料は0.8ユーロです。

この0.8ユーロというのは同通貨間を送金するための固定費用であり、他通貨にもそれぞれ異なる固定費用が設定されています。

私の場合、恐らく振り込みは家賃くらい(年に1回学費も支払いあり)なので、これにより毎月振り込み手数料0.8ユーロのみでユーロを送金することができます。

ボーダレス口座のデビットカード

海外では日本のクレジットカードとは異なりデビットカードを使うのが主流です。特にヨーロッパではその傾向が強いです。クレジットカードは使用した金額が銀行から引き落とされるので、銀行に残高があろうが、なかろうが使うことが可能です。いわゆる一時的に借金している状態です。

しかしデビットカードの場合、銀行の残高内の金額のみ使うことができるので、財布を持っていないだけで自分の資産内のみ使うことができるものです。クレジットカードとは異なり借金ができないです。

リトアニアの普段の生活を見ても、銀行のキャッシュカード兼用デビットカードを使用しているかたも多く70、80歳くらいの年配のかたにおいても使用されております。それだけキャッシュレスが普及しており、日本がいかにまだ現金主義なのかがよくわかります。

TransferWiseではMastercard(マスターカード)のデビットカードを発行することができ、これによりボーダレス口座内の資産を出金することなく使用することができます。

ボーダレス口座のデビットカード作成手数料

リトアニアの銀行口座を作る場合においてもキャッシュカード兼用デビットカードは作成することが当然可能で、この場合においても非居住者は銀行により25.2ユーロの作成手数料が必要となります。

TransferWise(トランスファーワイズ)のボーダレス口座の場合、デビットカードの手数料は無料です。

ボーダレス口座のデビットカードからの出金手数料

TransferWiseのデビットカードからは当然ATMを使用して出金することが可能です。これは日本のデビットカードを使い、海外のATMで出金するのと操作は同じです。日本のデビットカードを使う場合、残高は日本円、出金は現地通貨なので、出金手数料と共にレートの換算があるので若干計算がわかりにくいです。

TransferWise(トランスファーワイズ)のボーダレス口座の場合、デビットカードからのATM出金手数料は30日で200ポンド相当以下は無料、それ以上は2%の手数料です。

本日のレートで1ポンド約147.7円なので200ポンドとは29,540円。ユーロに換算すると約228.9ユーロです。基本的にデビットカードで買い物もするのでキャッシュレスの生活をするため現金を引き落とすことはほぼありません。なので月29,540円も無料で引き落とせたら十分です。

ボーダレス口座の作成方法

私の場合、日本在住時からTransferWise(トランスファーワイズ)のサービスを使用していたためアカウントの開設、プロフィールの作成、本人確認、住所認証は日本で既に終了済みでした。

日本からアカウントを作成した状態ですと日本居住者とみなされるので現在日本居住者はボーダレス口座を作ることができないため、ボーダレス口座の作成画面にたどり着けません。

そのため現地の住所に変更する必要があります。

海外の住所を認証する

プロフィールの編集からは現地の住所に変更することができないので、サポートにボーダレス口座を作りたいのでリトアニアの住所に変更したい旨を伝えました。

以下がサポートからの返信メールです。

お客様アカウントの住所変更の際、再度住所確認が必要となります。

住所確認のため、以下のいずれかの書類をアップロードしていただきますよう、お願い申し上げます。

公共料金の領収証 – 電気、ガス、電話(携帯電話の領収証は不可) (発行3か月以内)
銀行もしくはクレジットカード会社の明細書 (発行3か月以内)
住民税の納税通知書、英国歳入税関庁(HMRC)からのお知らせ (発行3か月以内)
車両登録証
運転免許証(有効期限内、かつ住所記載のもの)
他金融機関や政府機関発行の書類 (過去12か月以内のもの)
お名前、ご住所、発行日、差出人のロゴもしくは名称(例:銀行、役所、公共事業者等)、書類の種類(例:領収証、請求書等)
が含まれていることをご確認の上、 こちら からアップロードをお願いいたします。
(以前同じ名前の書類をアップロードされたことがある場合など、エラーがでる恐れがあります。
その場合は、こちらのメールに返信する形で、書類を送信していただくようお願いいたします。)

アップロードを頂き次第、弊社の担当より、書類審査を行い、住所変更をさせていただきます。

また住所変更後、日本円送金をご希望の場合、再度ご住所を日本へと変更する必要がございますので、ご了承ください。

というわけで https://transferwise.com/user/verify/other に指定された書類をアップロードします。
私の場合、まだ請求書がなかったのですが、インターネットの契約書を提出することで住所認証がされました。この住所にデビットカードも送付されますので必ずお住いの住所を確認してください。

またサポートのメールにも書かれているように、住所を変更すると、日本の銀行口座から日本円送金することができなくなるので注意が必要です。その場合、再度日本の住所を認証する必要があります。

住所認証の完了

書類をアップロードすると私の場合、書類をアップロードした当日に新しい住所の認証が完了いたしました。

日本で登録した際には、住所の認証の完了通知が簡易書類で登録住所に送られてきて、その書類の中に記載されている4桁のアクティベーションコードを入力しアカウントをアクティベートしましたが、今回は必要ありませんでした。

もし海外から初めて作成する場合は、アカウントのアクティベートが必要ななるかもしれません。そういった意味でも郵便のシステムが安心できる日本でアカウントを作っておくのがよりいいかもしれません。

ボーダレス口座の使用方法

住所認証が終えればTransferWiseボーダレスアカウント内で指定の地域の個人口座作成の完了です。

私の場合ユーロ圏なのでIBANの取得が完了しました。

IBANコード(International Bank Account Number)とは、銀行口座の所在国、支店、口座番号を特定するための国際標準でヨーロッパでは殆どがこのコードが使われています。日本なら日本のA銀行、B支店、普通口座、○○○○○○○○と入力しなければならないところを、ヨーロッパではこのコード一つ入力するだけでいいのです。

私のTransferWiseボーダレスアカウントはDeutsche Kontor Privatbank内のものです。ドイツのIBANを取得したことになります。

例えば、このIBANを勤務先に伝えれば直接給料が振り込まれます。

デビットカードを注文するための条件

ボーダレス口座を作っただけではデビットカードを注文したことにはなりません。ボーダレス口座に20ユーロを入金する必要があります。カードの注文自体はできても発送スタータスに変わるのは入金が確認され次第です。


ボーダレスアカウントにユーロを入金する手順に進めば入金用のTransferWise宛の口座が表示されます。もちろん個人のIBANに送金することが可能なのですが、入金用のTransferWise宛の口座に送金したほうが早くて確実です。なぜかというと個人のIBAN宛に送金する場合は間に確認作業が入るからです。

またTransferWise宛の口座であっても個人のIBANであっても手数料は送金機関に依存するため手数料は同じです。

何にしろボーダレスアカウントに20ユーロ以上の入金が確認され次第カードの発送ステータスに変わります。

ボーダレスアカウントに送金

ユーロ圏でのユーロを送金はSEPAをします。

SEPA (Single Euro Payment Area:単一ユーロ決済圏)とは、ユーロ決済圏の銀行で用いられている新しい送金方法です。SEPAは、SEPA加盟銀行同士での送金において、それが自国外であっても国内と同様の振り込みを行えるようにすることを目的としています。SEPAは、ユーロ圏、EU内諸国及びユーロ圏内の銀行をサポートする国々で構成されています。

すなわち海外送金であってもユーロ内であれば国内送金と同じように扱いますといった送金方法です。

ボーダレスアカウントに着金

個人アカウントに送金する場合、TransferWiseでの確認作業もあり少々着金まで時間がかかります。

残高にもしっかりと反映されています。

デビットカードの発送

デビットカードを注文するための条件の20ユーロ以上がボーダレス口座で確認されたのでオーダーしたデビットカードのステータスが注文完了に変わります。

アプリでもそれは確認することが可能です。

またWEBサイトで見ると、しっかりと住所も表示されます。

現在発送まで時間がかかっているようで私の場合、今月末になりそうです。

またカードが届き次第追記します。またボーダレスアカウントからの送金に関しても追記したいと思います。

まとめ

以上が普段から私が国際送金手段として使用しているTransferWise(トランスファーワイズ)のボーダレスアカウントについてです。現在日本からはTransferWiseのボーダレスアカウントは使用することはできませんが、今後日本でも作れるようになる予定だそうです。

またボーダレスアカウントではなく、国際送金手段としてなら現在日本でも使用できますし、今後のためにも今からアカウントを作成しておくといざという時に便利で早くて安い国際送金がすぐに使えるので便利だと思います。

特に留学されるかたやその親御さんなどはとても便利で留学費用も抑えられるのでオススメです。

気になる方は使ったみたい方はこちらのリンクからご登録いただけます。

また同様のサービスのRevolut(レボリュート)も大変オススメですので比べてみてください。

それでは、Kazuyuki Shimadaでした。


*記事中の文章、画像、(動画)の出典元: TransferWiseが運営するメディア

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